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グッドミュージックをフルコーラスでお届けします♪音楽が一番輝いていたあのころに、青春を過ごした人そして、そんな時代の音楽が大好きな人へお届けする30分です。

竹中晃のコラム ポケットにいつも音楽を入れて -ロック・おやじのつぶやき-

第97回 「音楽の新しい風」

 あけましておめでとうございます。今年も『レディオ・グラフィティ~音楽の風に吹かれて』とよろしくおつきあいください。

 さて。昨年は歌舞伎や文楽といった、これまでまったく無知だった日本の伝統文化と“出会った”年だった。そこに至った経緯については昨年十一月の当コラムに書いたが、子供の頃から洋の東西を問わずロックやポップス一筋だった自分としてはまったく考えもしなかった展開で、自分でも『おいおい、どこへ行くんだ?』と。で、そのうえ最近では江戸端唄のCDまでも聴いている。まさか、墨田川での散歩がここまで転がろうとは“お釈迦様でもご存知あるめぇ”ってなもので、“弾み”というのはなんともスゴイ。

 もちろん、歌舞伎にしても文楽、江戸端唄にしても興味深くて楽しめているからこそここまで“前のめり”になっているのだが、ロックやハワイアン、キューバ音楽、沖縄島うたに加えてこうして新たな音楽ジャンルの楽しみが増えたというのは実に嬉しいことだ。

 以前にも書いたことだが、齢を取ったからこそ理解できて楽しめることがあると言うけども、これはまさしくその典型で、古くからの歌舞伎や文楽のファンの皆さんにとっては今更!だろうが、私としては<豊饒な果実が実った未開の草原>を目の前にしたような多幸感がある。そう思うと、齢を取るのも悪くはないとつくづく思うのだ。

 そういえば、昨年初めてシニア割引で映画を観たのだった。あっ、“初めて”なのは当然か・・・。
 
 それにしても中学生時分からこれまで音楽を聴いてきて、さすがにこの齢になると新たな出会いはないだろうと思っていたところに、昨年フワリと江戸の香りの歌舞音曲の風が吹いたわけで、そう思うと今年はどんなジャンルの音楽の風が吹くのか、楽しみになってくる。実際、番組で特集した<Eva Cassidy>のように、まだまだ知らない優れたミュージシャンが世界中にいるのだから。

 と、まあそんなわけでこの一年が皆さんにとって多くの音楽や文化と出会える年であることを願っております。もちろん、僭越ではありますが、この番組がわずかでもそんな音楽の風を紹介できる助けになればこれほど嬉しいことはありません。
 どうか、よろしくおつきあいください。

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